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縮小光学系内蔵 Sony α NEX - Nikon F mount アダプタ

Sony α NEX (APSサイズのセンサ)に Nikon F マウントのレンズをつけて、フルサイズに近い画像を得られるアダプタを自作してみました。縮小光学系内蔵のアダプタです。光学系といってもクローズアップレンズ一枚です。

市販のアダプタ
市販のアダプタを利用
市販のアダプタを利用して撮影してみました。カメラはSony α NEX-C3です。レンズはSigma 8mm/F4の魚眼レンズです。絞りは F4 開放です。レンズの中心部分のみを利用することになるので、全周魚眼レンズですが上下が切り取られています。
レンズありのアダプタ
レンズ付きの自作アダプタを利用
同じカメラとレンズで自作アダプタを利用すると、かなり全周に近い画像が得られます。こちらも絞りはF4開放です。画質は若干低下しているようです。

原理

もとのレンズ(マスターレンズ)と撮像素子の間に凸レンズをいれることで焦点距離を短くしています。レデューサとして天体望遠鏡での写真撮影などに使われるものは市販されています。またレデューサレンズ内蔵のマウントアダプタも市販されています(デジカメウォッチの試用記事)。

構造

外から見える構造は次のようにつないでいます:

  1. Nikon BR-3 リング (入手先:ヨドバシ.com)
  2. Emolux 52mm クローズアップレンズ +8 (入手先:dx.com)
  3. DIGITAL KING デジタルキング スーパースリムプロテクター 52mm(入手先:amazon.co.jp
  4. α NEX 52mm リバースリング(入手先:ディスカバーフォト)
マウント側とレンズ側の両方を52mm径のフィルタネジに変換して、その間の間隔を合わせるのと、レンズを内蔵するためにクローズアップレンズとプロテクトフィルタを使っています。

製作

まずクローズアップレンズとプロテクトフィルタを分解します。外枠とガラス(レンズ、プロテクトフィルタ)内枠の3つに分かれます。今回、プロテクトフィルタは固くてネジを緩められなかったのでガラスを割って分解しました(新品なのに^^;)。内枠は使いません。

それから厚紙で内枠と同じ内径・外径のリング(リングA)を4枚、外枠と同じ内径・外径のリング(リングB)を1枚作ります。これでクローズアップレンズを押さえるのとピントの微調整をします。

プロテクトフィルタの外枠に、リングAを入れ、その上にクローズアップレンズ(凸側がマウント側になるように)を載せます。これとリバースリングの間にリングBをはさみ、ねじ込みます。 あとは、クローズアップレンズの外枠とBR-3リングをねじ込めば完成です。

今回入手したものでは、これで少し∞を超えるぐらいになりました。近距離側に若干弱いです。もう少し調整するにはリングBをはさむ位置や枚数を変えます。 ただ画面の上側が丸い方が使いやすそうなので、そのままにしています(BR-3リングの角度で切れる部分が変わる)。

また BR-3 リングのレンズ取り付けボタンの当たりから、光線漏れするのでパーマセルテープか何かを内側に貼るとよいと思います。


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