NT京都では名札の中に青色チップLEDを入れていました。ほかに光り物の名札の方がいなかったときは珍しかったのですが、なにか表示を動かしたいなと思って検討を始めました。首にかける名札ですから、重たいのはいやですし、厚みがあるといやだろうなというのがありました。一方で表示は細かくしたいところです。
ikkeiさんの「ちっちゃいーの」のようにマトリクス LED を使うときれいなのですが、厚みがかなり出てしまいます。チップLEDを自分で並べるのも大変です。8x8でも64個つけないといけないので。つぎに考えたのは液晶とOLEDです。Chibimoで使われているシャープのメモリ液晶(秋月電子通称で販売)が面積的にもいいなと思って、入手してみたのですが、暗いところでは見にくかったので名札には向かないようでした。
で、結局たどり着いたのが aitendo で売っていた 128x32 ドットの白黒OLED モジュールでした。128x64ドットのものも同時に買ったのですが、今回は 128x32 で進めました。これの問題は電源でした。35[mA]ぐらい電流が流れ(点灯ピクセル数で大きく変わる)、2.9Vを切ると消灯します(モジュール自体は動作)。そのため CR2032 単体では動作時間がかなり短くなってしまいます。また昇圧用 DC-DC を使っても、1時間ぐらいしか動作しませんでした。結局は動画で見えているように単3形乾電池+DC-DC (3.3Vに昇圧) の構成にし、4日以上連続動作するようになりました。
DC-DCはストロベリーリナックスのMCP1640 2.0V〜5.5V可変DC-DCコンバータモジュールを使っています。マイコン部はSparkfun の Arduino Pro Mini 3.3V 8MHzを使っていて書き込みは、スイッチサイエンスのFTDI USBシリアル変換アダプター(5V/3.3V切り替え機能付き)を使っています。OLEDはaitendoで「OLEDモジュール(128x32/I2C) [M-UG283 2-I2C]」を使いました(すでに販売終了)。
回路図は次の図の通りです。MCP1640モジュール上の EN ピンのジャンパをショートしておきます。電源モジュールの出力は書き込み用のシリアルモジュールのコネクタから供給するようにして、スケッチの書き換え時に電源を切り忘れないようにしています。ケースはt=1, t=5, t=1 のアクリル3枚重ねです。t=1に六角ナットの穴を開け、t=5の板と接着剤でつけ、もう一枚のt=1のアクリルを表からネジ留めしています。
表示データは Processing で画像データを作り(配列にする)、Arduino のスケッチにコピーしています。スクロールはコントローラ(SSD1306)の機能を使っています。以下からスケッチをダウンロードできます。モジュールの動作サンプルにつぎはぎで作ったのでコードはきれいではありません ^^;